明けましておめでとうございます。

　皆様方に於かれましては、穏やかに新春を迎えられましたことお慶び申し上げます。
昨年は新年早々、心の痛む災害や事故が起こりました。
近年多発する自然災害により愛する家族を一瞬にして奪われた方々、今も不自由な生活を余儀なくされておられる被災地の方々、そして未だ落ち着く事のない新型コロナウイルス感染症に罹患されている方々に対して心よりお見舞い申し上げると同時に、この遠地よりご冥福を祈り、さらに再び立ち上がる勇気と希望と笑顔を思い出してもらえるようにと祈念しております。

　さて皆様もご存知の通り、従来の仏事及び行事等の中止・簡略化・墓閉まいなど、寺院を取り巻く環境も随分変わって来ており、檀家制度に依存している寺院の存在意義が問われているのではと感じている今日この頃です。一度広がった流れは、簡単に元に戻ることはなく、コロナ収束後も依然として続いていることを俯瞰すると、今後の寺院は厳しい環境の中での運営になると予想しております。

　宗教活動と経営の両立を図り、我々の活動が世の中の人々に「生きる希望と生きる勇気と笑顔を思い出す力」の一助になれるよう努力し、今一度智恵を出し行動しなければと気を引き締めております。

　なかなか妙案が見つからない現状ではありますが、コロナ後の新しい時代に向け、関内陵苑も時代に沿った改革を進め、仏事や仕様等を構築し対応して行かねばならないと感じております。

　本年も関内陵苑スタッフ一同、より一層の努力を重ね教化に邁進し、より良いおもてなしが出来るよう精進していく所存でございます。
皆様にとって良い年となりますことを祈念し、新年の挨拶とさせていただきます。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　合掌九拝

令和7年　元旦

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　大弘山光明院法國寺　副住職　池田　亨順