永代供養墓のメリット・デメリット!後悔・トラブル例や納骨堂との違い、墓じまい費用まで解説

2025-08-08

現代の多様な家族構成や価値観の変化に対応した新しいお墓の選択肢が増えています。
一般的に永代供養墓と言われているお墓は、正しくは有期型供養墓といいます。
有期型供養墓は承継者問題を解決する供養方法として注目されています。
しかし、メリットばかりではありません。

そこで、本記事では有期型供養墓のメリットとデメリットを紹介します。
トラブルや対策、費用相場も解説するので、ぜひ参考にしてください。

 

永代供養墓(有期型供養墓)とは?

有期型供養墓とは、期限を定めてお墓の管理・供養をしていく契約のことです。
ここでは、有期型供養墓の仕組みや一般墓、納骨堂について解説します。

永代供養墓(有期型供養墓)の仕組み

有期型供養墓では、契約時に永代使用料や供養料を一括で納め、以降は遺族やお寺・霊園が供養や維持管理を行います。
多くは屋内型の納骨堂や従来型の外墓地の形式で提供され、管理・供養の内容は契約ごとに異なります。

契約の内容によっては、一定期間の個別供養後に合祀墓へ移す場合もありますが、その際も供養は継続されます。
契約条件を事前に確認することが大切です。

合祀墓とは、骨壺から遺骨を取り出し他の人と共同の場所に埋葬する納骨方法で、供養も合同で行われるものです。

一般墓や納骨堂の違い

一般墓は屋外の墓石を家族で継承する形式で、納骨堂は屋内で遺骨を安置し承継していく形式です。
どちらも使用期限が設けてなければ永代供養墓に分類されます。

種類

有期型供養墓には複数のタイプがあり、希望や予算に合わせて選べます。主な種類を以下の表にまとめます。

種類 特徴
個別墓 個別に安置(期限が設けられているものも有)
期限後は合祀される
樹木葬 樹木を墓標とし自然に還る
個別・合祀型あり
納骨堂型 屋内で個別安置(期限が設けられているものも有り)
期限後は合祀される

 

永代供養墓(有期型供養墓)のメリット

ここからは、有期型供養墓のメリットを紹介します。

後継者不要で安心

有期型供養墓は、子どもや親族がいない方や、お墓の継承を望まない方にとって最適です。
最終的には管理者が供養と維持を担うため、無縁墓になる心配がありません。
将来的にお墓の管理を頼める人がいなくても安心して利用できます。

納骨堂であれば管理・維持の手間が不要

従来のお墓では、定期的な掃除や雑草取り、供養祭の準備などが家族の負担でした。
納骨堂の場合であれば、霊園や寺院がこれらの管理を一括して行うため、遺族は手間や時間から解放されます。
遠方に住む家族や高齢者でも安心して利用できます。

費用が明確で比較的安価

有期型供養墓は、合祀墓で10万〜30万円、樹木葬で30万〜70万円、納骨堂型で50万〜100万円、個別墓で70万〜150万円が目安です。
一般墓の平均費用(約250万円)と比べて安価で、契約時に一括払いすることで将来の費用負担もありません。

宗教・宗派不問が多数

多くの場合宗教や宗派を問わず利用できます。檀家になる必要がなく、無宗教や他宗派の方でも申し込みが可能です。
宗教的な制約が少ないため、家族や親族間で宗教観が異なる場合でも選びやすいです。

生前申込が可能

生前に申し込めるため、自分の意思で供養方法を決められます。
生前契約なら費用の準備や希望条件の確認ができ、遺族の負担軽減にもつながります。
将来の不安を解消し、安心して老後を迎えたい方におすすめです。

墓じまい後の有効な選択肢

既存の墓を撤去し、遺骨を合祀墓に改葬する「墓じまい」が増えています。
墓じまい後の納骨先として、費用負担や管理の心配がない合祀墓は有効な選択肢です。
家族の負担を減らし、無縁仏になるリスクも避けられます。

永代供養墓(有期型供養墓)のデメリット

有期型供養墓には、メリットだけではなくデメリットもあるため、あらかじめ確認して対策を考えておきましょう。

合祀後は遺骨を取り出せない

有期型供養墓では、一定期間個別に安置した後、合祀されるケースが多く、一度合祀されると遺骨は他の方と混ざるため、個別に取り出すことができません。
将来的に改葬や分骨を希望する場合は、合祀のタイミングや契約内容を事前に確認しましょう。

精神的な距離感・個別の追悼が難しい

合祀墓や合同供養の場合、個別の墓石やスペースがないため、手を合わせる対象が明確でなく、従来の「家のお墓」とは異なる感覚になる方もいます。
家族で集まって個別に追悼したい場合は、個別墓を検討しましょう。

お参りや供養方法での制限がある

施設によっては、供花や供物の持ち込み、参拝場所や時間に制限があるケースも考えられます。
個別供養や自由なお参りを重視する場合は、契約前に詳細を確認する必要があります。

永代供養墓(有期型供養墓)で起こりやすいトラブルや後悔

有期型供養墓の利用にあたり、家族間や契約内容、費用面でのトラブルが発生することがあります。
事前の確認と十分な話し合いが重要です。

家族・親族との意見の食い違い

本人が有期型供養墓を希望しても、親族がそれ以外のお墓の種類を望む場合、意見が対立することがあります。
生前に意思を明確にし、家族全員で話し合うことが大切です。
特に親族が遠方に住んでいる場合や、宗教観が異なる場合は、十分なコミュニケーションが欠かせません。

寺院や霊園との契約トラブル

契約内容の認識違いや説明不足によるトラブルも見受けられます。
「永代供養=永遠」と思い込んでいたが、実際は一定期間後に合祀されるなど、内容をよく確認しないまま契約すると後悔につながります。
契約書や説明資料をしっかり確認しましょう。

墓じまい時の離檀料や費用負担

寺院墓地から墓じまいを行う場合、離檀料や閉眼供養、墓石撤去費用が数百万円単位で発生する場合もあります。
新しい納骨先の費用も加算されるため、総額を把握しておく必要があります。
予想外の出費でトラブルになるケースもあるため、事前に見積もりを取りましょう。

施設の倒産・閉鎖リスク

霊園や納骨堂の運営主体が倒産・閉鎖するリスクもゼロではありません。
経営状態や運営母体の信頼性を確認し、万一の場合の対応も事前に確認しましょう。
特に民間運営の施設は、財務状況や運営実績を確認することが重要です。

墓じまいから合祀墓への流れと費用相場

墓じまいから合祀墓への移行は、手順と費用を事前に把握することが重要です。以下に流れと費用相場を解説します。

墓じまいの手順と費用内訳

墓じまいは、まず既存墓地の管理者に相談し、離檀料や閉眼供養を行います。
その後、墓石の撤去・更地化(30万〜50万円)、行政手続き(数百円〜1,000円)が必要です。総額は35万〜150万円が目安です。
手続きには改葬許可証の取得も含まれます。

合祀墓への改葬費用

取り出した遺骨を新たな納骨先へ移す「改葬」には、合祀墓の費用(1霊ごとに10万〜150万円)がかかります。
納骨先の種類や人数によって費用が変動します。

離檀料や閉眼供養の注意点

寺院墓地の場合、離檀料(数万円〜20万円)や閉眼供養(3万〜5万円)が必要です。
事前に見積もりを取り、予想外の出費がないよう注意しましょう。離檀料は寺院ごとに異なり、交渉が必要な場合もあります。
閉眼供養は僧侶へのお布施が必要です。

永代供養墓(有期型供養墓)を選択しないときの方法

有期型供養墓以外にも、樹木葬や納骨堂、といった選択肢があります。
樹木葬は自然に還る供養方法で、個別・合祀型が選べます。
管理面や費用、宗教観などを考慮して選択しましょう。

お墓選びのチェックポイント

お墓を選ぶ際は、契約内容や供養期間、合祀時期、運営体制などをしっかり確認しましょう。

契約内容・供養期間・合祀時期の確認

契約書で供養期間や合祀のタイミング、費用に含まれる内容を明確にしましょう。
供養期間は霊園によって異なり、17回忌・33回忌・50回忌などさまざまです。
合祀の時期や個別安置期間も必ず確認してみてください。

家族・親族との十分な話し合い

家族や親族と事前に十分な話し合いを行い、全員の理解を得ることがトラブル防止につながります。
特に親族が遠方に住んでいる場合や、宗教観が異なる場合は、十分なコミュニケーションが必要です。

施設の運営体制や経営状況の確認

運営母体の信頼性や経営状態を確認し、倒産リスクや管理体制をチェックしましょう。
運営実績や財務状況、管理スタッフの体制も確認ポイントです。

事前見学や相見積もり

実際に現地を見学し、複数の施設から見積もりを取ることで、設備やサービス、費用を比較できます。
見学時にはアクセスの良さや施設の清潔さも確認しましょう。

まとめ

有期型供養墓は、後継者不要の場合や管理負担軽減、明確な費用設定など、現代のニーズに合った供養方法の一つです。
選択時は契約内容や運営体制を十分に確認し、家族と話し合いましょう。

関内陵苑では、宗教不問・生前申込可能・室内型で快適な機械式納骨堂を提供しています。
見学や相談も随時受付中です。

お墓・ご納骨・ご法要など ご相談ください

お電話でのお問合せ・ご相談はこちら
045-228-7772
受付時間
10:00~18:00
定休日
年中無休

お気軽にお問合せください

お電話でのお問合せ・相談予約

045-228-7772

<お問合せ受付時間>
 10:00~18:00

宗教法人 法國寺
関 内 陵 苑

建物の写真
住所

〒231-0028
神奈川県横浜市中区翁町2-7-7

アクセス

JR関内駅から徒歩5分

参拝時間

10:00~19:00