お墓がない場合の供養方法6選!墓を持たない割合や法要についても解説

2025-08-08

近年、「お墓がない」家庭や個人が増え、多様な供養の選択肢が注目されています。
従来の家墓にこだわらず、自分や家族の事情に合った供養方法を選ぶ時代です。
本記事では、お墓を持たない背景や、現代的な供養の選択肢、法要の進め方、悩みの解決策まで詳しく解説します。

「お墓がない」事情と背景

お墓を持たない人が増えています。その背景には社会構造や価値観の変化が影響しています。

お墓を持たない割合

近年の調査によると、自分のお墓を持たないと答えた人は全体の約4割に上ります。
2022年に関西在住の40歳〜79歳を対象にしたインターネット調査では、「お墓がある」と答えた人が42.3%、「ない」と答えた人が41.2%でした。
「お墓がない」と回答した人のうち、購入を検討している人は5.8%にとどまり、生前にお墓を準備しようと考える人は少ないのが現状です。
また、15世帯に1世帯が遺骨を自宅で保管しているというデータもあります。

参考:マイナビウーマン

お墓を持たない背景

お墓を持たない理由は多岐にわたります。
「身近に感じていたいから」や「まだ必要な時期ではないから」などが主な理由ですが、特に理由はないが納骨していないという人も一定数存在します。

背景には、家族構成の変化や価値観の多様化が大きく影響しています。
少子高齢化や核家族化の進行により、お墓の承継が難しくなりました。
承継者がいない場合、お墓は無縁墓となり、管理されずに放置されるリスクが高まります。

近年では、墓じまいが増加しています。理由としては、承継者の不在や経済的負担の増加が挙げられます。
お墓の管理費やお寺へのお布施など、供養にかかる費用が負担となり、檀家制度への疑問も広がっています。

さらに、高齢化により遠方のお墓へのお参りが困難になるケースも増えています。
加えて、「家族に負担をかけたくない」「配偶者や親族と同じお墓に入りたくない」といった個人の意思やライフスタイルの尊重も、従来型のお墓離れを後押ししています。

お墓がない場合の供養方法6選

お墓がない場合でも、現代には多様な供養方法があります。
従来の家墓にこだわらず、家族構成やライフスタイル、経済状況に合わせて柔軟に選べるのが特徴です。
ここでは、代表的な6つの供養方法について紹介します。

供養方法 特徴 メリット デメリット 費用相場
永代供養墓

永代にわたりお墓の使用権を得ることができる

  • 承継者不要な場合もある
  • 費用抑制
お参りや供養方法での制限がある 3万円~150万円
合祀墓(合葬墓) 他の方と一緒に埋葬する
  • 費用が安い
  • 管理負担なし
個別供養や遺骨返還不可である 2.5万円~30万円
納骨堂 屋内で遺骨を保管する
  • 天候不問
  • アクセス良好
契約期間終了後は合祀の場合も 10万円~150万円
樹木葬 樹木や草木を墓標にする
  • 自然回帰
  • 承継者不要
個別参拝が難しい場合あり 10万円~200万円
散骨 海や山に遺骨を還す
  • 承継不要
  • 費用抑制
遺骨回収不可で、法的配慮が必要である 4万円~30万円
手元供養 自宅で遺骨を保管する
  • 身近で供養
  • 費用が安価
管理継続が課題になる 数千円~数万円

 

3万円台から可能な永代供養墓

永代供養墓は、契約内容によっては、寺院や霊園が遺骨の管理と供養を永続的に担ってくれる場合もあります。
後継者がいなくても利用でき、費用も3万円台からと非常に抑えられています。
宗旨や宗派を問わない施設も増え、家族構成や宗教観に左右されず選択できます。

管理や供養は全て施設側が行うため、遺族の負担も少なく安心です。
個別型や集合型、合祀型など複数のタイプがあり、個別型では一定期間個別で安置した後に合祀される場合もあります。
合祀後は遺骨の取り出しができなくなるため、家族や親族と十分に話し合い、理解を得ておくことが大切です。

他の方と一緒に眠る合祀墓(合葬墓)

合祀墓は、複数の方の遺骨を一緒に埋葬する方法です。
費用は2.5万円〜30万円と比較的安価で、個人墓と比べて大幅にコストを抑えられます。
管理や供養は霊園や寺院が担い、遺族の負担がありません。

合祀墓は承継者がいない方や費用を抑えたい方に適しています。
納骨時には合同供養を行うケースも多く、宗旨宗派を問わず利用できる施設も増えています。

ただし、一度合祀すると遺骨の取り出しや個別供養ができなくなるため、慎重に検討しましょう。
慰霊碑やプレートに名前を刻む場合は別途費用がかかることもあります。

室内で遺骨を供養する納骨堂

納骨堂は、屋内で遺骨を保管・供養する施設です。
ロッカー型や仏壇型、機械式など多様なタイプがあり、天候に左右されず快適にお参りできるのが魅力です。

費用相場は10万円〜150万円と幅広く、都市部ではアクセスの良さや管理のしやすさから人気が高まっています。
契約内容次第では、一般墓のように使用期限のない納骨堂を利用できます。

契約年数や供養方法、管理費の有無などは施設ごとに異なるため、事前にしっかり確認しましょう。
家族や親族が遠方に住んでいる場合でも、アクセスしやすい納骨堂を選ぶことで、無理なく供養を続けられます。

樹木や草木を墓標にする樹木葬

樹木葬は、墓石の代わりに樹木や草花を墓標とする自然志向の供養方法です。
費用は10万円〜200万円と幅広く、合祀型なら10万円台、個別型や植樹型、公園型では50万円以上が目安です。
自然に還るという思想が最大の特徴で、環境への配慮や管理不要といったメリットがあります。

永代供養付きの樹木葬も多く、承継者がいなくても安心して利用できます。
一方で、遺骨は土に還るため長期保存はできず、従来の墓前での供養や個別参拝が難しい場合もあります。
都市部では樹木葬墓地が限られるため、アクセス面も考慮が必要です。

遺骨を海や山に還す散骨

散骨は、遺骨を海や山など自然に還す供養方法です。費用は4万円〜30万円程度と比較的安価で、維持管理費もかかりません。
海洋散骨の場合、貸切や合同、代行など複数のプランがあり、希望や予算に応じて選択できます。

自然回帰や承継者不要のニーズに合致し、近年利用者が増えています。
遺骨は粉末状にする必要があり、業者を利用する場合は対応や法的配慮の有無を必ず確認しましょう。

散骨後は遺骨の回収ができないため、家族や親族で十分に話し合い、納得した上で選択することが大切です。
また、散骨場所によっては自治体の規制があるため、事前に確認しましょう。

自宅で供養する手元供養

手元供養は、遺骨を自宅で保管し、供養する方法です。
費用は数千円〜数万円と非常に安価で、小さな骨壺やアクセサリー、ミニ仏壇など多様なスタイルがあります。
遺骨の一部をペンダントやブレスレットに加工し、常に身につけて故人を偲ぶ方も増えています。

お墓参りに行けない方や、故人を日常的に感じていたい方に適しています。
経済的負担が少なく、グリーフケアにも役立ちますが、遺骨の管理や保管者が亡くなった際の扱い、紛失リスクなど課題もあります。
将来的に遺骨をどうするか、家族で話し合っておくと安心です。

お墓がない場合の法要

お墓がなくても法要は行えます。遺骨の安置や供養方法を工夫しながら、故人を偲ぶことが大切です。

49日法要

四十九日法要は、故人が亡くなってから49日目に行う重要な儀式です。
お墓がない場合、遺骨は自宅の後飾り祭壇に安置し、法要を執り行います。
四十九日以降も納骨先が決まっていなければ、自宅安置や納骨堂の一時預かりを利用できます。

納骨先が決まるまでの間、遺骨を自宅で安置するのは法的にも問題ありません。
自宅に骨壺を置くことに抵抗がある場合は、短期〜中期で利用できる納骨堂の一時預かりサービスも活用できます。
納骨のタイミングに決まりはなく、家族が納得できる時期を選ぶことが大切です。

一周忌でお墓がない場合の供養方法

一周忌やその後の法要も、お墓がなくても自宅や納骨堂で執り行えます。
自宅で仏壇に遺骨を安置し、僧侶を招いて読経してもらう方法や、納骨堂の法要室を利用する方法があります。

お墓参りの代替として、遺骨や遺影に手を合わせる、思い出の場所を訪れるなど、家族で工夫して供養できます。
親族間で供養方法や法要の仕方を事前に話し合い、理解を得ておくことが円滑な進行につながります。

親や自分のお墓がない場合の悩みと解決方法

親や自分のお墓がない場合、悩みや不安を抱く方が多いです。具体的なケースと解決策を解説します。

親のお墓がない場合のよくあるケース

親のお墓がない場合として、跡継ぎがいない、遠方で管理が難しい、墓じまいを検討しているといったケースが増えています。

少子化や核家族化の影響で、親族内に承継者がいない状況が目立ちます。
特に子どもがいない、あるいは子どもが遠方で暮らしている場合、将来的にお墓の管理や供養が困難になることが多いです。
また、名義人が高齢化し、管理や維持が負担となるケースもあるでしょう。

解決方法

解決策としては、家族や親族間で早めに話し合い、意見をまとめることが重要です。
承継者がいない場合は、永代供養や納骨堂、樹木葬など多様な供養方法を検討し、専門家や葬儀社に相談することで最適な選択ができます。
親族間のトラブルを避けるためにも、事前のコミュニケーションが不可欠です。

まとめ

お墓を持たない選択は、現代社会の多様な価値観やライフスタイルに合った判断と言えるでしょう。
永代供養墓や合祀墓、納骨堂、樹木葬など、さまざまな供養方法が整備され、家族の事情や希望に応じて選べる時代になりました。

法要も自宅や納骨堂で柔軟に執り行うことが可能です。
親や自分のお墓がない場合も、家族や専門家と相談しながら最適な供養方法を見つけましょう。

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