法要の種類!早見表や法事との違い、やってはいけない日などを解説

法要や法事は、故人やご先祖の冥福を祈り、家族や親族が心を一つにする大切な仏教行事です。
しかし、現代では「なぜ行うのか」「どんな意味があるのか」と疑問に思う方も増えています。
正しい知識を持つことで、儀式がより意義深い時間となり、家族の絆も深まります。
本記事では、法要・法事の基礎から種類、日程、マナー、よくある疑問まで解説します。
法要・法事とは?

法要や法事は、日本の生活文化に深く根付いた大切な行事です。
ここでは、その違いや目的、意義について説明します。
法要と法事の違い
法要は、僧侶が読経や焼香を行い、故人の冥福を祈る、または仏様に感謝を伝える仏教の儀式です。
一方、法事は法要の儀式に加え、その前後の会食や親族同士の交流も含めた一連の行事を指します。
つまり、法要は「儀式そのもの」、法事は「儀式を含む行事全体」という違いがあります。
家族や親族が集まり、故人を偲ぶ場として法事が設けられるのです。
法事・法要の目的と意義
法要・法事の最大の目的は、故人の冥福を祈り、供養することです。
仏教では、遺族や親族が供養を重ねることで、故人の魂が安らかに極楽浄土へ導かれると考えられています。
また、家族や親族が集まって故人の思い出を語り合うことで、心の整理や絆の再確認にもつながります。
形式だけでなく、心を込めて供養することが大切です。
なぜ行うのか
法要・法事は、単なる習慣や形式ではありません。
故人や先祖への感謝、追悼の気持ちを表す大切な機会です。
仏教の教えでは、供養を通じて故人の魂が安らかに導かれるとされ、残された家族の心の安定にもつながります。
「法事を行う意味がわからない」と感じる理由は
現代では、宗教行事への関心が薄れ、「なぜ法事をするのか分からない」と感じる方も増えています。
形式的で負担に感じたり、忙しさから省略したいと思ったりする場合もあるでしょう。
しかし、法要・法事は故人を偲ぶ時間や家族のつながりを再確認する貴重な機会です。
実際に行うことで、故人との思い出を振り返ったり家族との時間を共有したりできるでしょう。
法要・法事の種類
法要・法事にはさまざまな種類があり、時期や目的によって名称や内容が異なります。
故人の供養を適切に行うためには、それぞれの法要の意味やタイミングを理解することが大切です。
ここでは、代表的な法要の種類とその特徴について詳しく解説します。
忌日法要(きにちほうよう)
忌日法要は、故人が亡くなってから一定の日数ごとに行う供養です。主なものは以下のとおりです。
法要の名称 | 説明 |
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初七日(しょなのか) |
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二七日(ふたなのか) |
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三七日(みなのか) |
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四七日(よなのか) |
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五七日(いつなのか) |
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六七日(むなのか) |
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七七日(なななのか・四十九日) |
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百箇日(ひゃっかにち) |
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これらの法要は、仏教の教えに基づき、故人の魂が安らかに導かれるよう願いを込めて行われます。
地域や宗派によって回数や内容が異なる場合もあります。
年忌法要(ねんきほうよう)
年忌法要は、故人の命日から年単位で行う供養です。主な年忌法要は以下のとおりです。
法要の名称 | 説明 |
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一周忌(いっしゅうき) |
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三回忌(さんかいき) |
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七回忌(ななかいき) |
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十三回忌(じゅうさんかいき) |
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十七回忌(じゅうしちかいき) |
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二十三回忌(にじゅうさんかいき) |
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二十七回忌(にじゅうななかいき) |
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三十三回忌(さんじゅうさんかいき) |
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最近では、一周忌、三回忌、七回忌、十三回忌、十七回忌、二十三回忌、三十三回忌のみを行う家も増えています。
月忌法要・追悼法要
月忌法要は、毎月の命日に行う供養です。
特に大切な月命日や、家族の都合が合う日を選んで行うことが多いです。
追悼法要は、お盆や彼岸、特別な節目に行うものです。
お盆は7月13日から7月16日もしくは8月13日から16日にかけて(地域によって異なります)、彼岸は春分・秋分の日を中心に前後3日の計7日間で行われます。
また、特別な追悼法要として、故人の誕生日や命日に合わせて行う場合もあります。
法要の種類の早見表
ここまで紹介した法要の種類を早見表にしました。
法要の種類 | 代表的な時期・内容 |
---|---|
忌日法要 | 初七日・二七日・三七日・四十九日・百箇日 |
年忌法要 | 一周忌・三回忌・七回忌・十三回忌・三十三回忌 |
月忌法要 | 毎月の命日 |
追悼法要 | お盆・彼岸・特別な追悼日 |
法要の種類や時期は宗派や地域によっても異なります。
家族や菩提寺と相談し、適切な時期に行うとよいでしょう。
法要・法事をやってはいけない日と日程の決め方

法要・法事の日取りは、参加者や菩提寺の都合を考慮しながら慎重に決める必要があります。
やってはいけない日や、日程調整のポイントを理解しておくと安心です。
法事をやってはいけない日はある?
法事は、六曜(大安・友引・仏滅など)に関係なく、基本的にどの日でも行えます。
友引は葬儀には避けられますが、法事には特に制約がありません。
仏滅や大安も気にする必要はないとされています。
可能であれば、命日より前に行うようにしましょう。
命日より後になると「故人を待たせる」とされ、縁起が良くないと考えられています。
日程調整のポイントは?
日程を決める際は、まず菩提寺の予定を優先します。
特にお盆や年末年始など繁忙期は早めの相談が重要です。
式場や会食場所の空き状況も確認しましょう。
一般的に親族や参列者が集まりやすい土日を選ぶことが多いですが、祝日や結婚式、親族のお祝いごとと重なる日は避けましょう。
日程調整では、遠方からの参列者の都合や、交通機関の混雑も考慮する必要があります。
家族や親族としっかり話し合い、全員が納得できる日程や時間を選ぶことが大切です。
法要・法事の流れとマナー

法要・法事は、儀式の流れやマナーを守ることで、より厳かな雰囲気で執り行えます。
ここでは一般的な流れと、施主・参列者の準備、宗派や地域による違いを解説します。
法要・法事の一般的な流れ
一般的な法要・法事は、僧侶による読経から始まります。
続いて参列者が焼香を行い、僧侶の法話が続きます。
その後、お墓参りやお斎(会食)を行う場合もあります。
会食は、故人を偲びながら親族同士が交流する大切な時間です。
お墓参りでは、墓前で手を合わせ、故人の冥福を祈ります。
施主・参列者の準備
施主は、仏壇やお墓の掃除、仏花やお供え物の準備を行います。
お布施や御車料も事前に用意しましょう。
お布施の金額は地域や寺院によって異なりますが、目安として2万円〜5万円程度が多いです。
参列者は、案内状に「平服」とあっても、黒や紺など落ち着いた色のフォーマルな服装を選びます。
香典やお供え物も忘れずに持参します。
宗派や地域による違い
法要・法事の流れや内容は、宗派や地域によって異なります。
省略や簡略化が進む傾向もありますが、基本的なマナーや心構えは大切です。
分からない点は事前に菩提寺や経験者に相談してみましょう。
最近は自宅や式場で簡素に行うケースも増えていますが、心を込めて供養する姿勢が何より重要です。
法要・法事にまつわる疑問やトラブルのQ&A

法要・法事に関しては、さまざまな疑問やトラブルが生じることがあります。
ここではよくある質問をQ&A形式で解説します。
法要・法事をやらなかったらどうなる?
法要や法事を行わなくても、法律上の問題はありません。
ただし、仏教的には供養を怠ると故人の冥福に影響があると考えられています。
家族や親族の気持ちの整理や、故人を偲ぶ機会が失われるという側面もあるでしょう。
特に高齢の親族や菩提寺との関係を大切にしたい場合は、できる範囲で供養を行うことが望ましいです。
法要・法事の嘘はバレる?
「法要を済ませた」といって実際は行っていない場合、親族や菩提寺との信頼関係に影響することがあります。
特に親族間で情報が共有されやすいので、事実と異なることを伝えるのは避けましょう。
後々トラブルになることもあるため、誠実に対応することが大切です。
法要や法事はどこに相談すべき?
法要や法事について分からない点がある場合は、まず菩提寺や地域の寺院に相談しましょう。
葬儀社や法要式場、仏具店でもアドバイスを受けられます。
最近はインターネットでの情報収集も有効ですが、最終的には信頼できる専門家に相談すると安心です。
相談先を明確にしておくことで、準備や進行もスムーズに進みます。
まとめ
法要・法事は、故人やご先祖を偲び、家族や親族の絆を深める大切な行事です。
正しい知識を持つことで、形式的になりがちな儀式も、心からの供養へと変わります。
関内陵苑では、さまざまな法要に対応し、安心してご相談いただけます。
専用の法要施設を完備しており、宗派やご希望に合わせた柔軟な対応が可能です。
経験豊富なスタッフが予約から当日の進行まで丁寧に対応いたします。
故人様への思いを大切にした法要を心掛けておりますので、お気軽にご相談ください。