お墓の管理費・維持費の相場はいくら?払わないとどうなる?徹底解説!

2025-06-18

お墓を購入した後に継続的にかかる管理費や維持費について、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。年間管理費だけでなく、メンテナンス費用やお墓参りの費用など、さまざまな出費が発生します。

 

本記事では、お墓の管理費・維持費の相場や内訳、支払いに関する注意点、さらに維持費のかからない供養方法まで解説します。

お墓の管理費・維持費の相場

お墓を購入すると、管理や維持に費用がかかります。まずは、管理費や維持費の相場を解説します。

お墓の管理費・維持費の相場はいくら?

お墓の管理費・維持費の相場は、年間5,000円〜2万円が一般的です。ただし、墓地の種類や立地条件によって大きく異なります。

 

たとえば、都心部に近く便利な施設が整っている霊園ほど管理費は高額になる傾向があります。また、区画面積が広くなると金額も上がり、芝生墓地は一般の墓所と比べてやや高くなります。

 

このように、お墓の維持管理には費用がかかるため、購入前に全体的な費用を把握することが大切です。お墓に関する費用相場については、次の記事でも解説しているので、ぜひ参考にしてください。

お墓の管理費・維持費の内訳とそれぞれの費用相場は?

お墓の維持費は主に4つの項目に分けられます。それぞれの詳細と費用相場を見ていきましょう。

年間管理費

年間管理費は、墓地や霊園の共用部分を維持管理するために毎年納める費用です。霊園全体の清掃、共有通路の整備、植栽の手入れ、水道料金、備品の修理や取り換え、送迎バスの運営や休憩室の維持などに使われます。

 

相場は3,000円〜1万5,000円で、墓地の種類によって大きく異なります。公営霊園が最も安く年間2,000円~1万円、民営霊園が年間5,000円~1万5,000円、寺院墓地が年間1万円~2万円となっています。なお、管理料には消費税もかかります。

 

公営霊園は地方自治体が運営しており、運営費用のほとんどを税金で賄えるため管理費が安く設定されています。しかし人気が高く、抽選になることもあります。特に都市部では応募者が多く、数年経っても当選できないケースもあります。

定期的なメンテナンスや修繕にかかる費用

屋外に建てられたお墓は日光や雨風にさらされるため、定期的なメンテナンスが必要です。お墓の維持にかかる費用の目安は数万円〜300万円と幅があります。

 

たとえば、お墓参り代行サービスを活用して、メンテナンスを依頼する方法も可能です。費用相場は1〜2万円程度で、遠方にある方や高齢でお墓参りが困難な方に利用されています。墓石のクリーニングは専用機器と薬剤を用いて本格的に清掃するため、3万円前後の費用がかかります。

 

防草施工は1㎡あたり1〜2万円で、玉砂利の交換やモルタル張りなどの工法があります。新たに納骨する際の文字彫刻や戒名彫刻は1万円〜5万円前後、文字の色入れは追加で費用がかかります。

 

大規模な修繕では、お墓の修繕費用は数百万円かかるケースもあるでしょう。目地の補修が比較的安価で、表面の磨き直しや傾き修理は程度により高額になります。これらの費用は都度発生するため、長期的な視点で予算を考える必要があります。

お墓参りに必要な費用

お墓参りでは仏花が必要で、一対で数千円〜1万円前後程度です。このほか、お供え物、線香やローソク、霊園までの交通費なども必要です。

 

年に数回お墓参りをする場合、これらの費用を合計すると年間で数万円程度の出費となるでしょう。遠方の場合は交通費や宿泊費も数千円〜数万円かかることがあります。

 

お墓参りの頻度は家庭によって異なりますが、お盆やお彼岸、命日などを考慮すると年間4〜6回程度が一般的です。これらの費用も維持費の一部として考慮しておく必要があります。

お布施

寺院墓地でお墓を持つ場合、檀家としての務めとして年間管理料以外にも経済的負担が発生します。お寺の護持会費、建物の修繕工事の際の寄附、法要へのお布施などが挙げられます。

 

管理費を「護持会費」と呼ぶ寺院墓地もあり、金額は数千円から2〜3万円とお寺によって異なります。法要費として命日や年忌法要の際に僧侶へ渡すお布施は年1〜2回×3万〜5万円が相場です。

 

檀家になると年に1〜2回行われる行事の参加費や寄附金が求められることがあり、トータルで年間相当な金額になる場合もあります。一周忌法要なども同程度の費用がかかります。

 

なお、近年では初七日の法要は個別には行わず葬儀当日に行うケースが増えています。そのため、初七日のお布施は葬儀のお布施である10〜50万円に組み込まれていることが多いです。四十九日法要では3〜5万円、一周忌法要なども同程度の費用がかかります。

お墓の管理費・維持費についてよくある質問

ここからは、お墓の管理費や維持費について、よくある質問と回答を紹介します。

お墓の管理費・維持費を払わないとどうなる?

管理費の支払いが滞ると、最終的には墓地区画の使用権が消失し、墓石が撤去される恐れがあります。

 

霊園管理者は何度もあらゆる方法で墓地使用者に連絡を取ります。それでも連絡が取れない場合、官報に掲載し、墓前に1年間継続して立札を設置します。

 

1年経っても家族からの申し出や連絡がなければ、市町村に改葬許可を申請し、該当のお墓を墓じまいできるようになります。

ただし、お墓を撤去するまでの猶予を設けている霊園もあります。規定は霊園によって異なるため、実際に1年ほどでお墓が撤去されるとは限りません。

お墓の管理費・維持費は誰が払う?支払い方法は?

お墓の維持費は、墓守や先祖供養を中心となって行う「祭祀承継者」が支払います。祭祀承継者は原則一人で、墓地区画の名義人として登録されます。承継者とは祭祀財産を受け継ぐ人のことで、特定の1名が選出されます。

 

支払い方法は一般的に年払いで、振込や口座引き落としが基本です。寺院墓地の場合、お彼岸やお盆の際に直接手渡しで支払う習慣も考えられます。費用をすべて一人で背負う必要はなく、維持費を分割して用立てたり、家族や親戚が間接的に支援したりすることも可能です。

お墓の管理費・維持費について注意することは?

最も重要な注意点は、滞納によるお墓の撤去リスクです。管理費の滞納が続くと、契約していたお墓は霊園・墓地の管理者によって撤去されます。

 

支払い時期や支払い方法の確認も重要です。年に1度の口座引き落としが一般的ですが、寺院墓地では期限までに手渡しのケースも考えられます。いつ支払うのか、どのような支払方法なのかを確認しておきましょう。

お墓の管理費に時効はある?

墓地管理料は5年間で消滅時効となる可能性があります。そのため、最低5年分は管理料を支払う必要があります。また、催告があっても6か月のみ消滅時効が中断されます。

 

市営の墓園などでは、管理費は非強制徴収公債権であり、時効が5年間です。非強制徴収公債権とは、地方税のような滞納処分ができず、債権回収のためには民事裁判をしないといけない公債権です。

お墓の管理費・維持費が払えない場合どうしたらいい?

管理費が払えなくなったら、まずは墓地や霊園の管理者に相談することをおすすめします。霊園の規定によっては、お墓を撤去するまでの猶予を設けている場合があります。

親戚にお墓の近くに住んでいる方がいれば、協力をお願いするのも一つの方法です。ただし親戚への負担を増やさないためにも、無理のない範囲でお願いしてみてください。

管理費・維持費がかからないお墓はある?

維持費不要のお墓として、以下のような選択肢があります。

永代供養墓

永代供養墓は複数の遺骨をまとめて埋葬するお墓で、「合祀墓」や「集合墓」とも呼ばれます。多くはお寺が運営していますが、檀家になる義務はありません。基本的に年間管理費はかからず、遺骨の埋葬だけであれば散骨と同等の費用で行えます。

散骨

散骨は海や山や川に遺骨を撒く葬法で、お墓の所有や管理がないため、初期費用、維持費ともに節約できます。遺骨をパウダー状にする粉骨の費用を含めても、少ない費用で済みます。

専門業者に散骨を委託する「委託散骨」や、船をチャーターして自らが散骨をおこなう「個別散骨」などがあります。

納骨堂

納骨堂は屋内に並べられた「納骨壇」に遺骨を安置するスタイルです。管理料が納骨壇の購入費に含まれていることが多く、その場合は毎年の維持費用がかかりません。屋内施設のため、屋外のお墓に比べてお掃除やメンテナンスの費用もかかりません。費用がかかるケースであっても年間1万円程度です。

樹木葬

樹木葬は石ではなく、木を墓標としたお墓です。多くは永代供養付きで、承継者がいない人に選ばれています。初期費用に管理費が含まれていることもあり、毎年の維持費用がかかりません。仮に維持費がかかる場合であっても、年間1万円程度です。

手元供養

手元供養はお墓に遺骨を納めず、手元に供養する方法です。具体的には、ペンダントに加工したり、リビングに遺骨を置いて供養したりします。お墓の管理費や維持費が一切かからないため、経済的負担を大幅に軽減できます。ただし、遺骨の一部のみを手元に残し、残りは他の方法で供養するケースも見られます。

墓じまい

墓じまいは現在のお墓を撤去して、墓地の使用権を管理者に戻すことです。取り出した遺骨は他の納骨先を探したり、散骨や手元供養などを検討したりします。墓じまいは、墓石の撤去費用が発生しますが、長期的に見ると管理費の支払いから解放されるため、経済的メリットは大きいでしょう。

 

なお、墓じまいにおいて、各種費用が確定申告で控除対象になるか知りたい方や、相続を検討している方もいるでしょう。次の記事では確定申告や相続に関して解説しているので、あわせてご覧ください。

まとめ

お墓の管理費・維持費は墓地の種類により大きく異なります。滞納すると撤去リスクがあるため、計画的な支払いが大切です。維持費負担を軽減したい場合は、永代供養墓や樹木葬などの選択肢もあります。

 

関内陵苑は、宗教法人法國寺が運営する機械式納骨堂です。屋内型のため天候に左右されず、年中無休で快適にお参りいただけます。葬儀や法要、会食会場も完備しており、宗教・宗派を問わずご利用可能です。見学やご相談は完全予約制で承っております。

 

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