【徹底解説】納骨堂と永代供養の違い!費用・お布施・流れ・安く抑えるコツを解説

納骨堂や永代供養墓は、現代の家族構成やライフスタイルに合わせて選ばれるお墓の形態の一つです。
従来の墓地管理が難しい方や、後継ぎがいないご家庭にも安心して利用できる選択肢として注目されています。
本記事では、納骨堂と永代供養墓の違いや費用、手続き、メリット・デメリット、よくある質問まで解説します。
納骨堂と永代供養墓の違い
納骨堂と永代供養墓は混同されがちですが、根本的な仕組みや役割が異なります。
どちらを選ぶかで供養の形や家族の負担が大きく変わるため、違いを正しく理解することが大切です。
納骨堂とは
納骨堂は遺骨を屋内で安置する施設で、天候に左右されないという点を除けば基本的に従来の屋外墓地と仕組みは同じです。
しかし、お墓の管理がし易いという点から都市部を中心に普及が進んでいます。
納骨堂の主な種類
納骨堂には複数のタイプがあります。
種類 | 特徴 | 収容人数の目安 | 費用の傾向 | 備考 |
---|---|---|---|---|
ロッカー型 | 個別ロッカーに骨壺を納めるシンプルな形式である | 1~4人 | 抑えやすい | 小規模・低価格 |
仏壇型 | 仏壇のような装飾スペースで家族単位で利用可能である | 4~10人 | やや高め | 装飾性が高い |
自動搬送型 | ICカード等で参拝時に遺骨が自動で祭壇に搬送される | 2~8人 | 高め | 都市部で人気 |
このほか、位牌型や墓石型などもありますが、いずれも屋内で管理される点が共通しています。
永代供養墓とは
永代供養墓は、使用期限のないお墓の総称です。その形態は、外墓地や納骨堂などさまざまです。
契約内容によっては、お寺や霊園が遺族に代わって長期間にわたり遺骨の供養や管理を行う場合もあります。
そのため、後継ぎがいない、子孫に負担をかけたくない場合でも安心して任せられます。
もちろん、家族が代々承継していくことも可能です。
納骨について
有期型供養墓は納骨と密接に関係しています。
多くの場合、まず個別に骨壺で安置し、一定期間(例:10年、33年、50年など)経過後に合祀墓へ移され、他の遺骨と合同で供養されます。
個別安置期間や合祀への移行時期は施設ごとに異なります。
両者の違いは
納骨堂は「施設」、永代供養墓は「使用期限のないお墓の総称」であり、そもそも比較されるものではありません。
納骨堂は遺骨を安置する場所を提供し、永代供養墓は数あるお墓を分類する大きな括りです。
「施設」と「供養・管理方法」の違い
納骨堂は屋内型の納骨施設で、遺骨を個別に安置できます。供養方法は利用者が自由に選べる場合が多いです。
永代供養墓は、お寺や霊園が遺族に代わって供養・管理を一括して担う場合があります。
納骨堂はあくまで「場所」、永代供養墓は「お墓の使用期限」という位置づけです。
「永代供養付き納骨堂」などの組み合わせパターン
最近は「永代供養付き納骨堂」も増えています。
これは納骨堂という施設で一定期間個別安置し、その後合祀墓に移して永代に供養するプランです。
納骨堂と永代供養の両方のメリットを併せ持つため、管理や後継ぎの不安が少ないのが特徴です。
ほかにも、樹木葬や個別墓など、永代供養と組み合わせた多様なスタイルが選べます。
納骨堂・永代供養墓の費用相場と安く抑えるコツ
納骨堂と永代供養墓は、費用の面でも大きな違いがあります。下記の表で費用相場を比較します。
種類 | 初期費用相場 | 年間管理費 | 備考 |
---|---|---|---|
納骨堂 | 10万~250万円 | 0~2万円/年 | タイプや人数で変動 |
永代供養墓 | 5万~150万円 | 0~1万円/年 | 合祀・個別で差あり |
納骨堂の費用
納骨堂の費用は、施設の種類や立地、収容人数で大きく異なります。
ロッカー型は1人用で10万〜50万円、2〜4人用で30万〜180万円程度です。
仏壇型や自動搬送型は80万〜200万円が一般的で、家族単位で利用できる区画が多いです。
年間管理費は0〜2万円程度で、個別安置期間中に発生します。都心部や新しい施設ほど高額になる傾向があります。
納骨堂じまいの費用
納骨堂じまい(納骨堂から遺骨を取り出し、他へ移す)の費用は数百円〜270万円と幅があります。
主な内訳は、行政手続き費用、閉眼供養(1〜5万円)、離檀料(1〜20万円)、移転先の費用、墓石解体工事(8〜10万円/1㎡程度)などです。
移転先が永代供養墓や新たな納骨堂の場合、別途費用が発生します。納骨堂じまいは事前の見積もりや手続きの確認が重要です。
永代供養の費用
永代供養墓の費用は、合祀墓なら5万〜30万円、集合墓は20万〜60万円、個別墓は40万〜150万円が目安です。
契約時に一括払いが多く、個別安置期間中は年間管理費(0〜1万円)が発生する場合もあります。
合祀墓は費用を安く抑えられますが、個別墓はプライバシーや期間の長さに応じて高額になります。
お布施の相場
納骨や永代供養の法要で僧侶に渡すお布施は3万〜5万円が相場です。
四十九日や一周忌などの法要では1万〜5万円程度が一般的です。
施設によっては法要費用が含まれるプランもあるため、事前に確認しましょう。
費用を安く抑えるコツ
費用を抑えるには、以下のポイントが有効です。
- 必要最小限の収容人数の区画を選ぶ
- 郊外や地方の納骨堂・永代供養墓も検討する
- 合祀墓や位牌型、ロッカー型など費用の安いタイプを選ぶ
- 個別安置期間が短いプランを選ぶ
- 複数の施設を比較・見学し、見積もりをとる
また、自治体によっては墓じまいや納骨堂への移転に補助金が出る場合もあります。
事前に自治体や施設へ相談し、無駄な費用を省く工夫が大切です。
なお、永代供養の費用については、次の記事でも解説しています。あわせてご覧ください。
納骨・永代供養墓の流れと手続き

納骨や永代供養墓を選ぶ際は、流れや必要な手続きを把握しておくとスムーズです。
ここでは一般的な流れと必要書類、納骨堂で永代供養を選ぶ場合の具体的な手順を解説します。
納骨から永代供養までの一般的な流れ
まずは親族で話し合い、希望する供養方法と納骨先を決めます。
次に、現在のお墓の管理者に墓じまいの意向を伝え、必要書類(埋葬証明書・受入証明書・改葬許可申請書)を準備します。
新しい納骨先と契約し、永代供養料を支払います。
納骨式では僧侶による開眼法要や読経を受けて納骨する流れです。以降は、寺院や霊園が定期的に供養や管理を行います。
必要書類や自治体手続きのポイント
改葬には「埋葬証明書」、「受入証明書」や「改葬許可申請書」などが必要な場合があります。これらは自治体や墓地管理者から発行されます。
書類の取得や提出先は自治体によって異なるため、事前に確認しましょう。
「永代供養 納骨堂」の流れ
納骨堂で永代供養を選ぶ場合、まずは見学や相談を行い、希望のプランを決めて契約します。
契約後、永代供養料を支払い、納骨式を実施します。
納骨後は、契約内容により、家族が管理したり、施設や寺院が定期的に供養を任せたりできます。
納骨堂・永代供養のメリット・デメリット比較
納骨堂と永代供養にはそれぞれメリット・デメリットがあります。下記の表で整理します。
項目 | メリット | デメリット |
---|---|---|
納骨堂 | 天候に左右されない、利便性が高い、管理が楽 | 管理費が必要、区画や参拝に制約、雰囲気が異なる |
永代供養 | 跡継ぎ不要、費用が安い、管理不要 | 合祀後は取り出し不可、供養期間に制限 |
納骨堂のメリット・デメリット
納骨堂は屋内型で天候に左右されず、駅近などアクセスの良い立地が多いです。
掃除や管理の手間がほとんどなく、改葬も比較的容易です。
参拝スペースが清潔で、バリアフリー対応の施設も増えています。
一方、管理費がかかり、ロッカー型はスペースが狭い、参拝時間が限られるなどの制約もあります。
屋外墓地に比べて「お墓らしさ」が薄れると感じる方もいます。
永代供養のメリット・デメリット
永代供養墓のメリットは、お墓の使用期限がないという点です。使用期限がないため、家族が代々承継できます。
一方、使用期限がある有期型供養墓の場合、33年や50年など使用期限が決められており、その後は合祀墓に移されます。
そのため、合祀墓に移されたあとは承継できなくなります。
その点が永代供養墓のデメリットともいえます。
いずれの場合においても、使用期限によるお墓の分類であり、詳細な契約内容はそれぞれで決めることになります。
永代供養墓のメリットやデメリットについて、次の記事でも取り上げています。ぜひ参考にしてください。
よくある質問Q&A

納骨堂や永代供養について、よくある疑問をまとめて解説します。
「永代供養付き納骨堂」とは?
永代供養付き納骨堂は、納骨堂という屋内施設で一定期間個別に遺骨を安置し、その後は合祀墓に移して永代に供養するプランです。
後継ぎがいない方や、家族に負担をかけたくない方に適しています。
納骨堂の利便性と、永代供養の安心感を両立できるのが特徴です。
「納骨堂と一般墓の違いは?」
納骨堂は屋内施設で、天候に左右されずお参りできます。
管理の負担が少なく、費用も抑えやすいです。
一般墓は屋外にあり、墓石の建立や維持管理が必要です。
納骨堂は参拝時間やスペースに制約がありますが、一般墓は自由度が高い反面、管理の手間や費用がかかります。
まとめ
納骨堂と永代供養は、現代の多様な家族構成やライフスタイルに柔軟に対応できる供養方法です。
納骨堂は屋内型で利便性が高く、永代供養は後継ぎ不要で管理の手間がありません。
費用や供養方法、管理体制に違いがあるため、家族の事情や希望に合わせて選ぶことが大切です。
関内陵苑では、合同法要や永代供養など、丁寧な供養を執り行っております。
ご遺骨の管理や法要も安心して任せられるので、ぜひ関内陵苑へご相談ください。